レンタカーの店舗について

今回はレンタカーの店舗についてお話しましょう。

 

大きく分けると3パターンです。

1 駅前

2 空港前

3 1と2以外

 

レンタカーの需要のあるそれぞれの場所に集中して店舗があります。

まず1の駅前ですが、最もポピュラーな場所ではないでしょうか。

東京から地方へ新幹線や私鉄を乗り継いで到着した先は〇〇駅、そこから駅前レンタカー屋さんで車を借りるパターンですね。

 

駅前店の特徴は、敷地が狭い!駅近の一等地ですので土地代も高いし、何しろいくらお金持っていても土地がなければどうしても狭くなります。

店全体の敷地が狭いので車の駐車数が少ない、出入りしづらい、車を停車する場所がない、歩行者や一般車の通行も多いのでかなり気を使います。

あとは、繁忙期は行楽シーズン、時間帯によってはお店は忙しくてんてこ舞い、借りに来る人、返却しに来る人、ふらーっと飛込みで来る人、予約、問い合わせの電話はじゃんじゃん鳴るので、初めてGWやお盆にレンタカーをレジャー利用で借りた経験がおありの方なら経験があるかと思います。

あとは、敷地が狭い為、トラックの乗り入れが出来ず貸出及び県外からの返却も不可という所が多い様です。

 

続いて2の空港店は駅前以上にレンタカー利用者が多いです。スタッフからしてみればまさに花形店舗ですね。駅前は、地方といえどもある程度公共交通機関も発達していますし、車を使わずとも移動可能な場合も多いです。しかし、空港は騒音や広い土地買収のことを考えると埋め立てした海上か、山ぐらいしかありません。そのため市街地からは離れており交通の便は駅前よりは劣ります。

空港から市街地へ連絡バスやモノレール、JRなどで移動してレンタカー借りるくらいならいっそ空港付近で借りてしまうのが最も効率的です。

最近では日本中都会から地方までインバウンド客であふれています。レンタカーも国内需要だけみればこれだけ売上げは見込めなかったでしょう。

空港店ではどこも外国人利用客にあふれています。

空港店は比較的敷地は広いです。

駐車場も多く確保してある為、かなりの台数を置く事が出来ます。やはり、車が置けないと貸せる車もないので売上を伸ばすためには広大な駐車場を確保する必要があります。

空港店の難点は、空港の敷地内にレンタカー店舗がない事。これは空港の管轄が国だったり県だったり行政がからみます。空港内に一般駐車場は広い土地があってもレンタカー店舗を作る許可はまずおりません。ですので、空港の入口近辺にどうしても店舗を構えるしかないのです。

そうなると、空港から店舗までの移動が集客のネックとなります。

各社とも色々な方法がありますが、一般的なのが空港内にレンタカーカウンターのみあり、そこから各社店舗まで送迎対応となります。

送迎対応も、29人乗りのマイクロバスで一度に大人数運ぶ時もあれば、10人乗りのバンでの対応もあります。その際、1台が出発して戻ってくるまでの間お客さんが待てるかが問題ですね。10分で戻るかもしれないし、交通事情により20分かかるかもしれない、なら2台でも3台でも送迎車用意してと思われる方もいるでしょう、しかし、大抵そういった場合は繁忙期で人員も送迎車もフル稼働状態の場合が多いです。業界全体として常に人員不足状態ですから、その点は多めにみてあげてほしいと思います。

大きな空港だと発着便が常にあるので忙しいですが、発着便数が少ない空港で忙しいのは発着時間帯で、その時間帯以外は比較的落ち着いているところも多いです。

空港カウンターにスタッフがいるのも発着便の時間帯のみです。

もし、カウンターにスタッフがいなければ、店舗に出向くか電話すればOKです。

 

3の1.2以外ですが、国道沿いある店舗などが多いですが、基本的にレジャーのお客さんはあまり来ません。店舗側も当てにはしておらず、別の収入源があります。

レジャー1割、地場顧客、お得意さん、ビジネス利用が2割、あとの7割は代車と呼ばれる貸出システムです。

レンタカーは例えば事故して車が使えない時の代車として使用したり、車屋さんで修理及び車検が数日かかるので、その間の代車として貸出するサービスを行っています。

事故して保険でレンタカー利用する場合、短くて1日、長くて2ヵ月かかる場合もあり、レジャーの方が2日程しか利用しない事を考えると1週間から1ヶ月借りてくれる代車システムは儲かるシステムなのです。

単価は各社によって当然いろいろありますが、一般料金よりは低めの金額です。依頼元は保険会社だったり車屋さん、ディーラーだったりするわけで、お得意さんですから一般客の料金より安いのはご納得いただけると思います。

レンタカー各社も競争ですから、料金は似たり寄ったり、保険などのサービスや車の品質も同等、少しでも受注できる努力日々行っています。

 

 

こうして、駅前や空港や郊外の店舗の特色がおわかりいただけたと思います。

各店舗も単独では機能しません。

空港店が忙しければ郊外店舗や駅前からスタッフが一時的に応援に行くこともよくあります。もちろん逆の場合もしかり、駅前は敷地が狭いのですぐに駐車場がいっぱいになります。その為、郊外店舗や空港店へ車を移動しなければないません。

郊外店舗は駅前と空港店のバランスをみながらスタッフの配置、車の移動などをコントロールしています。

駅前や空港店では接客対応するのがやっとで、なかなか車の移動まで手が回らないのが実情です。

こうして各店少ない人数を協力し合い、補いつつ業務をこなしています。

 

いかがでしたか、普段利用されているレンタカーの意外な側面がわかったのではないでしょうか。